今回は、ユダヤの格言からも学びを得られているソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』の主催者である嶋村吉洋氏がインタビューで話されたユダヤの格言を紹介します。
『金持ちがいくらお金を持っても、どこにつかうか見るまでは褒めてはならない』
嶋村氏は講演会でもよくユダヤの格言を引用されており、その学びの幅には毎回驚かされます。
ここではそもそもなぜ「ユダヤ人=お金持ち」や「ユダヤ人=ファイナンシャルリテラシーが高い」というイメージがあり、実際に成功者が多いのかをユダヤの歴史を紐解きながら、学んでいきます。
※ファイナンシャルリテラシーとは「お金に関する知識」のことです。
ユダヤ人がたどった壮絶な歴史
ユダヤ人のファイナンシャルリテラシーの高さはその歴史的背景が起因しているところが大きいといわれています。
ユダヤ人の歴史は迫害との戦いの歴史といっても過言ではありません。
その歴史は4世紀末にまでさかのぼります。
キリスト教がローマ帝国の国教とされて以来、ユダヤ人はローマ帝国から迫害を受けるようになりました。
多数のユダヤ人が略奪や暴行の被害を受けたほか、建物に閉じ込めて虐殺されるなどして、何百人ものユダヤ人が命を落としました。
これ以降、キリスト教徒との結婚の禁止や職業からの締め出しなどが公然とおこなわれるようになり、迫害が進んでいきます。
こうした背景のなか、ユダヤ人が金融業や高利貸業を生業としていきます。
当時のキリスト教の教えでは、貸したお金に利子をかけることは罪でした。
そのため、禁止の対象とされていないユダヤ人が金融業や高利貸業に携わるようになりました。
キリスト教では金融業や高利貸業を卑しい職業だとする考えがあったため、ここからユダヤ人への偏見や差別が増長され迫害が進んでいきましたが、皮肉なことにこの経験が大きな財産となり、ユダヤ人のファイナンシャルリテラシーの高さを構築していくことになります。
ユダヤ教の金言集『タルムード』
ユダヤ人のファイナンシャルリテラシーが高いもうひとつの理由は『タルムード』にあるといわれます。
タルムードはユダヤ教の口伝律法と学者たちの議論を書きとどめた議論集で、答えのない説話も多く、タルムードを読み、親と問答を繰り返すことで、「なぜなのか」、「自分ならどうするか」と、多面的な視野や、独自のアイデアを生み出す力を養えるものになっているそうです。
タルムードのなかにはたくさんの格言があり、ここでもいくつか紹介していきます。
『金は道具である、道具に支配される者などいない。だから、道具はできるだけ多く持っているほうがいい』
『金をなくしても、なにも失わない。誇りをなくせば、多くを失う。勇気をなくせば、すべてを失う』
『失敗を恐れるほうが、失敗を犯すよりも悪い』
『最もよい教師とは、最も多くの失敗談を語れる教師である』
『人が生きている限り、奪うことができないものがある。それは知識である』
『神は超えられない試練を人には与えない』
これらの格言は昨今のビジネス書にも匹敵する内容であり、これを小さなころから当たり前に学び、血肉にしているからこそ、成果をつくるユダヤ人が多く輩出されているのだと感じます。
嶋村吉洋氏がみせるカッコいいお金のつかい方
タルムードの格言にも「お金は道具」とあり、今回取り上げた格言からもお金を稼ぐことが目的ではなく、稼いだお金をなににつかうかに重きを置いていることが伝わります。
わたしが社会人になってすぐのころはなんのために働くのか、なんのためにお金を稼ぐのかということは意識していませんでした。
しかし、嶋村氏に出会い、カッコいいお金のつかい方をしている姿を見て「自分もカッコいいお金のつかい方をしたい!」と思うようになりました。
嶋村氏は常々、「稼いだお金は次の事業に再投資する。」と話されており、実際に収入のかなりの割合を再投資されているようです。
その目的は、自分の収入をあげるためではなく、仲間を勝たせるため、ビジョンを叶えるためだということがお話をうかがうなかで伝わってきます。
「自分の将来への不安はなくなった!」、「仲間と勝っていくためにお金をつかうのが最高におもしろい!」と語り、実際に大切な親御さんや仲間にお金をつかっていく姿は本当にかっこいいです。
わたしも嶋村氏やユダヤの格言から学び、早くそのステージに到達します。
さいごに:嶋村吉洋氏からの学び
嶋村氏が主催されているソーシャルビジネスコミュニティ「ワクセル」の文化もユダヤの文化と似ている部分があると感じます。
ワクセルにも大事にしている価値観や文化があり、その価値観を体現することで成果をつくる方が多数輩出されています。
また、その価値観や文化に触れ、共感してくださる方がコラボレーターとして新たなプロジェクトを一緒に立ち上げ、より大きな成果をつくりあげています。
嶋村氏はよく「ユダヤや華僑について勉強したほうがよい」とおっしゃっています。
ワクセルに触れることで、学んだことを実際のコミュニティづくりに活かされていることを強く感じました。