史上初の将棋タイトル八冠を目指す、藤井聡太七冠の格言

藤井聡太原理原則

今回は、将棋界の8つのタイトルのうち、現在七冠(2023年7月現在。以下同様)を保持し、史上初の8冠達成を目指す棋士、藤井聡太七冠の格言を紹介します。

『とくに自分は将棋を始めたころから、周りの方に応援していただいたりして、その部分が非常に恵まれていたのが大きかったのかなと思っています。周りのサポートがまったくない状況だったら、努力することも難しいと思います。』
                【出典】https://news.livedoor.com/article/detail/17128730/

【出典】 インタビュー・特集 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ

藤井七冠は、史上初最年少でのプロ入り、プロデビュー後には公式戦29連勝などの数々の記録を打ち立て、多くのタイトルの最年少獲得記録や偉業を成し遂げてきた棋士です。

将棋棋士では、本ブログでも過去に羽生善治九段を取り上げましたが、七冠達成は羽生九段以来の偉業であり、将棋界以外でも広く話題となりました。

今回は、そんな藤井七冠の格言からの学びを、『うまくいくリーダーだけが知っていること』の著者であり、ソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』の主催者でもある嶋村吉洋氏からの学びとともに紹介していきます。

小学生のころから実力を発揮

藤井七冠は、2002年生まれの21歳で、愛知県に生まれました。祖父母の影響で5歳から将棋を覚え、その後、全国規模の子ども将棋大会で優勝するなど才能を発揮し、10歳でプロ棋士を目指す猛者が集まる奨励会に入会しました。

当時、藤井七冠の師匠である杉本昌隆八段が、子ども相手と思って手加減して対局したところ、負けてしまったというほど、10歳の時点でかなりの実力を持っていました。

ただ、早くから同郷の弟子の可能性を見抜いていた杉本八段は、自身との対局は敢えて避けていたそうです。余計な影響を与えず、弟子の持っている可能性を存分に引き出そうと考えた師匠の方針が、結果的にその後の弟子の偉業に繋がったとも言えます。

また、藤井七冠も、そうした師匠の『温かく見守る』方針に感謝をし、冒頭の名言のとおり「将棋の上達において、環境面、周囲からの応援に恵まれていたことが大きかった」と話しています。

その後、藤井七冠は、史上最年少の14歳2ヶ月でプロデビューを果たします。
ちなみに、それまでの最年少記録保持者は「神武以来の天才」と呼ばれた加藤一二三九段です。この記録は62年ぶりに更新されたということを考えるとどれだけの快挙かということがわかります。

さらに、一流のプロ棋士となった現在、七冠を保持し、かつこれまでのタイトル戦においては、一度も負けてない(タイトルを必ず獲得または防衛している)という圧倒的な強さを見せています。

歴史的快挙を支える謙虚さと努力

20連勝できたのは実力からすると僥倖としかいいようがない

この格言は、冒頭のデビュー戦からの29連勝の途中の20連勝を達成した時の言葉です。

僥倖(ぎょうこう)は、『思いがけない幸運』という意味です。「20連勝は思いがけない幸運だった」という感覚からは、藤井七冠の謙虚な姿勢が感じられます。

また、僥倖という言葉は、日常生活ではまず見かけることのない言葉です。
多くの方が、「一体どこでこのような言葉を学ぶのだろうか」と驚くレベルだと思います。

藤井七冠にとっては、この時の対局の内容が敗勢からの大逆転勝ちだったため、「幸運な勝利だった」という気持ちもあったかと思いますが、15歳ながら、対局直後でもこのような言葉で気持ちを表現できるところに、藤井七冠の謙虚さや努力をいとわない熱心な姿勢が垣間見えます。

さいごに:嶋村吉洋氏からの学び

「周囲の支えが結果に影響する」という考え方は、チーム制のスポーツだけでなく、将棋のような個人で取り組むゲームにおいても当てはまります。

また、『うまくいくリーダーだけが知っていること』の著者であり、映画プロデューサーでもある嶋村吉洋氏も、著書の中で、『人が育つ場を作ること』や、『リーダーが場を整え続けること』のビジネスにおける重要性を説いています。

「自分の意思で生きる」ことが主流となりつつある昨今、周囲の支えや、そのありがたさに気づける謙虚さが重要であると学びました。

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