多くの経験を通して人間の本質を描く小説家マーク・トウェインの格言

映画プロデューサー嶋村吉洋氏主催のワクセルのプロジェクト マーク・トウェインの格言原理原則

今回は、『トム・ソーヤーの冒険』の著者であり、多くの経験を通して人間の本質に迫る多数のエッセイも出版しているマーク・トウェインの格言を紹介します。

『厄介なのは、知らないことじゃない 知らないことを、知っていると思い込むことだ』

映画プロデューサー嶋村吉洋氏主催のワクセルのプロジェクト マーク・トウェインの格言

【出典】Wikipedia/マーク・トウェイン

この格言は、最近観た映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の冒頭で出てきた格言です。

トウェインは、20世紀アメリカ文学の巨匠であるウィリアム・フォークナーとアーネスト・ヘミングウェイから「マーク・トウェインが最初の真のアメリカ人作家であり、我々のすべては彼の相続人である」、「あらゆる現代アメリカ文学は、マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィン』と呼ばれる一冊に由来する」とまで評された人物です。

現代では、ディズニーランドのアトラクションのひとつである『蒸気船マークトウェイン号』で名前を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、この名前の由来ともなった人物です。

彼の格言からの学びを、ワクセルの主催者であり、映画に出資され映画プロデューサーとしても活躍される嶋村吉洋氏からの学びとともに紹介していきます。

マーク・トウェインが大ベストセラー作家となるまでの経歴

マーク・トウェインはペンネームであり、本名はサミュエル・ラングホーン・クレメンズといいます。トウェインは1835年に旧家であるクレメンズ家の四男として生まれました。
旧家ではあるものの、破産し経済的にはめぐまれておらず、父親は多くの負債を残して1874年に死去します。

父親がなくなるとすぐに長男のオーリオンは新聞の出版をはじめ、トウェインは2年間その手伝いに従事し、記事を書いていました。
その後、17歳のときに印刷工として働くため、故郷を離れセントルイスに移住し、22歳で蒸気船の水先人の資格を取得しています。

1858年6月、セントルイスとニューオーリンズを35日で往復する蒸気船ペンシルヴァニア号がボイラー爆発を起こす事故が発生しました。
トウェインはこの船に乗船予定でしたが、急遽他の船での仕事に就いており奇跡的に助かりました。
しかし、弟のヘンリーが乗務員として乗船しており、この事故に巻き込まれ亡くなっています。

1861年には南北戦争がはじまり舟運の激減のため水先人を失業します。
その後、ネバダ、サンフランシスコに移住し、新聞記者としていくつかの新聞社で働いていました。
1869年には、新聞に長期連載したヨーロッパ旅行体験記が出版され評判となっています。

このころから多くの作品を発表するようになり、1873年に『金ぴか時代』で名をあげると、1876に出版された『トム・ソーヤーの冒険』が大ベストセラーとなり大ベストセラー作家の仲間入りをします。
1885年には『トム・ソーヤーの冒険』の登場人物ハックルベリー・フィンが主人公の続編『ハックルベリー・フィンの冒険』を出版し、こちらもベストセラーとなっています。

投資家としての一面をもつトウェインの晩年

大ベストセラー作家となる一方で、トウェインは投資家としての一面も持っていました。
しかし、投資の才能はなかったようで、浪費や新発明への見境のない投資、株の投機などで次第に富は減少していきました。

トウェインは1894年に投資の失敗などにより、破産を経験します。
このとき、スタンダード・オイルの副社長であり、『あしながおじさん』のモデルともいわれているヘンリー・H・ロジャーズの助力を得て、資産の再編成をおこないました。
借金返済の一環として、1895年には世界中で講演会をおこない、1897年に出版した『赤道に沿って』の印税も全額返済に充てることで借金を完済し再び資産家となりました。

その経験が影響したのか、彼はこのような言葉を残しています。

『銀行家というのは、太陽が照っているときに自分の傘を差しだして、雨が降りはじめるやいなや、それを返せというようなやつだ。』

トウェインが生まれた1835年はハレー彗星が観測された年で、彼は後年「自分はハレー彗星とともに地球にやってきたので、ハレー彗星と共に去っていくだろう」と周囲に話していたそうです。

トウェインがこの世を去った1910年はハレー彗星が75年ぶりに地球に到来した年であり、本人の予言通りの最期となりました。

人間の本質をつく多くの名言

ウィリアム・フォークナーやアーネスト・ヘミングウェイなど多くの人物から評価されるトウェインは多くの作品を出版し、世界中で講演会をおこないました。
そんなトウェインはひとの本質をついた多くの格言も残しています。
ここではそのなかから3つの格言を紹介します。

『あなたの大きな夢を萎えさせるような人間には近づくな。たいしたことない人間ほどひとの夢にケチをつけたがるものだ。真に器量の大きな人間は自分にも成功できると思わせてくれる。』

『愛はもっともすばやく育つものに見える。だがもっとも育つのが遅いもの、それが愛なのだ。』

『彼はひとを好きになることが好きだった。だから、人々は彼のことを好きだった。』

さいごに:嶋村吉洋氏からの学び

ワクセルの主催者であり、映画プロデューサーでもある嶋村吉洋氏は講演のなかで「現状を正しく把握することが大事」という話をよくされています。

自分の現在地が分からなければ目的地への行き方が分からないように、自分の現状を把握することで目標までにどれだけの努力が必要なのかを知ることができます。

マーク・トウェインの格言のように知らないことは知らないと把握できることが非常に重要です。

わたしも自分の現状を把握し、自分の目標を達成していきます。

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