昨今、AIの発展は目覚ましく、AIを研究・提供する企業、そしてそれらに出資する大手企業の動向に注目が集まっています。
最近では、『ChatGPT』を提供するOpenAI社のCEO、サム・アルトマン氏がCEOから解任されたことが大きなニュースになりました。
そして、そのOpenAI社に出資をしているのがマイクロソフト社です。
Windowsの世界的なヒットの後、しばらくはGAFAの台頭で、話題が少ない時期もありましたが、最近はGAFAMと呼ばれるように、クラウドやAIの分野においては業界を牽引する存在となりつつあります。
今回紹介するのは、マイクロソフト社の現CEO、サティア・ナデラ氏。
インド出身、現在56歳で、2014年からCEOを務めるナデラ氏は、「ノベーションの追求」と「協業の精神」を重視しています。
以下で、そんなサティア・ナデラ氏の価値観がわかる格言を紹介します。
「技術よりも、大切なのは人々」
サティア・ナデラ氏がAIについて述べたコメントに、ナデラ氏の価値観が見てとれます。
The most critical thing for us to recognize is that, in this AI-first world, we have to ensure that our technology design point is putting people at the center. That means we need to have a set of ethical principles that guide our development of AI.
私たちが認識すべき最も重要なことは、このAIファーストの世界において、私たちのテクノロジーの設計ポイントが人間を中心に置いていることを確認しなければならないということです。つまり、AI開発の指針となる倫理原則を持つ必要があるのです。
AI分野のど真ん中にいるマイクロソフト社ですが、「テクノロジーの設計においては、人が中心にいる」ということをナデラ氏は述べています。
技術の発展は「人のため」であってこそ、という価値観を、世界的大企業を率いる経営者は持っているのです。
また、ナデラ氏の「協業の精神」に関しては、学生時代に熱心に取り組んだクリケットでの経験が強く影響しているといいます。
今でも、休日にクリケットを楽しむというナデラ氏ですが、チームスポーツの経験がビジネスに活かされているのは、先日紹介したビル・キャンベル氏にも似たところがあります。
さいごに:嶋村吉洋氏からの学び
『うまくいくリーダーだけが知っていること』(きずな出版)の著者であり、映画プロデューサー、ワクセルの主催者でもある嶋村吉洋氏も、ビジネスにおける人柄やチームビルディングの重要性について、著書の中で述べています。
技術以上に『人』を重視すべきであると、最先端技術とも言えるAIの分野の最前線にいる企業のトップである、サティア・ナデラ氏、そして嶋村吉洋氏から改めて学ぶことになりました。