オリコンの創業者であり『日本の音楽ヒットチャートの父』と呼ばれた小池聰行の格言

事業・起業

今回は、嶋村吉洋氏が大株主となった株式会社オリコン(当時:オリジナルコンフィデンス)の創業者であり『日本の音楽ヒットチャートの父』と呼ばれた小池聰行氏の名言を紹介します。

『間を大切にする』 

【出典】小池聰行/Discogs

株式会社オリコンは、業界・一般向け音楽エンタテインメント情報提供の草分けとして尽力し、レコード売り上げの公査部数を発表する機関として注目を浴びました。
そんなオリコンの創業者である小池氏からの学びとともに、『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(PHP研究所)の著者であり、ソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』の主催者でもある嶋村吉洋氏からの学びとともに紹介していきます。

経歴

小池氏は1936年に高知県で生まれ、早稲田大学商学部を卒業後、広告代理店勤務を経て1967年に株式会社オリコン(当時:オリジナルコンフィデンス)を設立しました。
当時の日本には“音楽ランキング”という概念がなく、彼は「数字で音楽の人気を可視化する」という新しい文化を創り出しました。
公正なデータと独自の集計方法により、音楽業界に「信頼」と「透明性」をもたらした人物です。

私は小池氏の経歴に触れたとき、「一人の情熱が文化を変える」ということを強く感じました。
データを扱う仕事は冷静で無機質に見えますが、そこに人の心を動かす情熱を込めたのが小池氏のすごさです。
数字の裏に“人の感情”を見る視点を持っていたからこそ、オリコンという文化は今もなお信頼されているのだと思います。

「間」を大切にする人間哲学

小池氏はビジネスの中で、次の4つの信条を持っていたといいます。
「頼まれごとは言下に断らない」
「ほめるときは直接ほめない」
「叱るときは人前を避ける」
「社長裁断は三日延ばす」
この4つの信条には、すべて「間を大切にする」という哲学が流れています。
すぐに断らないことで“誠意”を、直接ほめないことで“感動”を、人前を避けることで“反省”を、そして裁断を延ばすことで“新しい発見”を得る——。
小池氏は、人と人の関係において「即答よりも熟考」「スピードよりも思いやり」が大切だと考えていたのです。

この考え方は、今の時代にこそ必要だと私は思います。
私たちは「即レス」「即決」「即対応」が評価される社会に生きています。
けれど、小池氏のように一呼吸おく“間”を持つことで、相手への理解が深まり、結果的に信頼関係が強くなるのではないでしょうか。

特に「ほめるときは直接ほめない」という姿勢には、深い人間洞察を感じます。直接的な賞賛ではなく、第三者を介して伝えることで、相手の心により強い余韻を残す。その「間」の使い方に、成熟した人間関係の知恵が詰まっているように感じます。

最後に:嶋村吉洋氏からの学び

映画プロデューサーであり、ソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』の主催者でもある嶋村吉洋氏も、間をとても大切にされています。
講演などでも間が抜けるタイミングがないようとても気を遣われており、その姿勢から学ぶことがとても多いです。
その姿勢は、小池氏の「間」を重んじる姿勢と通じる部分があります。

小池氏の人生から学べるのは、「結果よりも関係性」「効率よりも誠実さ」を大切にする姿勢です。
数字で業界を動かした人でありながら、人の“温度”を何よりも大事にした。
その両立こそ、現代のリーダーに求められる資質だと感じます。

私自身も、すぐに結論を出そうと焦るときがありますが、小池氏のように“間”を意識して行動したいと思います。
焦らず、けれど誠実に。人を大切にしながら成果をつくる。
その生き方を、これからの挑戦の中で意識していきたいです。

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