ソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』とは異なるかたちでさまざまな企業とコラボレートしプロジェクトをうみだすMakuake・中山亮太郎の格言

ワクセルのように多くの企業とコラボレートしてプロジェクトをはしらせるMakuake中山亮太郎.の格言事業・起業

今回は、さまざまな企業とコラボレートし、プロジェクトごとにサポーターを集めるという形でクラウドファンディングサービス『Makuake』を提供している株式会社マクアケの代表取締役社長である中山亮太郎氏の格言を紹介します。

『価値あるアイデア・技術・力はお蔵入りすべきではない』

ワクセルのように多くの企業とコラボレートしてプロジェクトをはしらせるMakuake中山亮太郎.の格言

【出典】株式会社マクアケHP/経営陣紹介

苦難を乗り越えながらも『Makuake』を国内大手のクラウドファンディングサービスへと成長させた中山亮太郎氏の考え方からの学びを、映画プロデューサーであり『ワクセル』の主催者でもある嶋村吉洋氏からの学びとともに紹介していきます。

運命を変えた藤田晋との出会い

中山氏は1982年に埼玉県で生まれました。
父も祖父も起業し、経営をしていたため、自分で事業をつくるのが当たり前という前提で育ったといいます。

幼稚園のころからサッカーをはじめ、中学では東京都選抜に選ばれましたが、「高校サッカーをやっているうちに上には上がいることを悟った」ためサッカー選手になる夢を諦めます。

その後、弁護士を目指し、慶応義塾大学法学部へ進学。
入学後、弁護士事務所でアルバイトを始めるも、相談に来る企業の新規事業や経営の話に興味が湧き、弁護士の仕事よりもゼロから事業をつくっていくことの方が面白そうだと思い、方針転換を考え始めます。

大学3年のころ、就職活動のなかでサイバーエージェントの存在を知り、会社説明会に行った際に、学生たちの前で話す藤田晋社長の話に感銘を受け入社を志望しました。

就職活動時、藤田社長との面談の場で「将来社長になりたいです」と発言したところ、藤田社長から「なんで?」と問われます。
中山氏が「本能です」と答えたところ、「そういうもんだよね。なら社長室はどう?」と提案を受け、社長室に採用されたそうです。

自分から手を挙げて仕事を掴み取る

社長室に入ることで藤田社長と話をする機会が増え、多くのことを学ぶことができたそうです。

社長室の仕事以外は、自分で手を挙げて選んだ社内事業の立ち上げに携わっていました。
新卒数ヶ月の段階で、会社としてまだ注力していない分野の事業を当時の社長室長と立ち上げ、いきなりナンバー2のポジションからはじめられたことが大きな経験になったといいます。

そうして4年が経ったころ、次は2番手でなくトップでやってみたい、自分の会社をつくりたいという想いが大きくなっていました。

「世界的な規模でインパクトを残したいが、自分にはその事業化の具体的な世界地図がない。」と考えていたタイミングで、「ベトナムでの投資事業のトップをやらないか」と問われ、「行きたいです」と即答したそうです。

このときの決断が『Makuake』設立の大きなきっかけをもたらします。

【参考】朝日新聞ひろば 仕事力「働く」を考えるコラム/中山亮太郎

掴み取り、気付くことで明確になったビジョン

ベトナムで仕事をしていたころ、ふと現地で調達したスマホもパソコンも日本製ではなく、アメリカや韓国のブランドだと気付き、ショックを受けました。
家電量販店に行っても日本の製品はほとんど見かけませんでした。

10万円近いスマホを持っている現地の若者に、給料の3倍もするのにどうやって買ったのかと聞くと、親や友人に借金をしたといいます。

それを聞いた中山氏はハッとしました。
本当に欲しければ、どんなに高くても人は買うのだということに気付いたのです。

記憶にあるメイド・イン・ジャパンは世界から信頼されて売れていました。
しかし、現状売れてない理由を考えると止まらなくなり、大量生産・大量消費が原因ではと思い至ります。
消費者の趣味や生活が多様化している状況に応えられていないと感じたのです。

「アイデアのあるとがった製品をつくる技術はあっても、世に出す仕組みがないのではないか。」
そう考えているところに、今度は本社から「クラウドファンディング事業の子会社を立ち上げるからその社長をやるか」と声がかかりました。

事業のスタートは苦戦しましたが、当時契約をしてくれた時計開発メーカーの事業家が大きな気付きをもたらしてくれました。

「まだデザインや原型しかない段階なのに、それが欲しいと購入してくれる人がいるということが証明できれば、販路拡大もできるし僕たちの自信にもなる。テストマーケティングとして大きな意味がある」

作る前に売れる情報を提供し、先行して買ってもらえるメリットこそこのサービスの価値なんだと目からウロコが落ちました。
ユーザーから見れば「こんなにいい商品なら欲しい。完成を応援したい。」という想いがあるということです。

これらの気付きを得ることで、はじめに紹介した格言にあるとおり、Makuakeを通して、この世の中を価値あるアイデア・技術・力がお蔵入りしない世の中にすること、「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」が会社のビジョンとなりました。

さいごに:嶋村吉洋氏からの学び

今回取り上げた中山氏からは、自ら能動的に動くことの大切さ、ひとつの出来事から深く物事を洞察する力の大切さを感じました。

映画プロデューサーでありワクセルの主催者でもある嶋村吉洋氏も「まずやってみる」ことや「掴み取ること」の重要性をよく話されています。

まず自分がやってみることで、気付きや改善点がうまれます。
仕事や役を掴み取ることでそれに見合う自分に成長することができます。

嶋村氏は「気付きの数が人生を決める」とも話されており、ひとつのことがらからいくつの気付きを得るのかで人生が大きく変わると話されています。

中山氏のように自分から手を挙げ経験を積み、そこから多くの気付きを得ることで人生も事業も発展していくということがとても大きな学びでした。

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