『モンスター』と恐れられながらも強さを求め続ける最強のアスリート・井上尚弥の格言

映画プロデューサー嶋村吉洋氏が主催するワクセルのトークセッションに参加した『モンスター』井上尚弥の格言一流のコンディション

今回は、先日ボクシングWBC王者のノニト・ドネアとの再戦に勝利し、3団体(WBA・WBC・IBF)の世界バンタム級王者となったボクサー・井上尚弥(いのうえなおや)氏の格言を紹介します。

『誰よりも練習を積んできた自信があるから、大きく見せる必要もない』

映画プロデューサー嶋村吉洋氏が主催するワクセルのトークセッションに参加した『モンスター』井上尚弥の格言

【出典】J-CASTニュース/井上尚弥

井上尚弥氏は2012年10月2日にプロデビュー戦をおこない、これまでの戦績は23戦全勝(20KO)。
まさに『モンスター』と呼ばれるにふさわしい強さを示し続けています。

そんな井上尚弥氏の経歴や格言からの学びを映画プロデューサーであり『ワクセル』の主催者でもある嶋村吉洋氏からの学びとともに紹介していきます。

幼少時代から学んできた練習の基準

井上尚弥氏は小学校1年で父親のもとでボクシングをはじめ、中学校3年のときにおこなわれた『第1回全国U-15大会』で優秀選手賞を受賞しています。

高校1年でインターハイ・国体・選抜の三冠を達成し、アジアユース選手権で銅メダルを獲得するなど当時から規格外の強さを発揮していました。

高校3年では『インドネシア大統領杯』で初の国際大会金メダルを獲得。
国内ではインターハイに加え、アマチュアボクシング日本一を決める全日本選手権で初優勝するなど高校生初のアマチュア7冠を達成しました。
このころの井上氏の特集記事をみるとすでにモンスターと呼ばれていたことが分かります。

井上氏はなぜ小さなころからこれほどの強さを発揮できたのでしょうか。
才能があることもその原因かもしれませんが、井上氏はこんなコメントを残しています。

『父から「練習は仕事と思ってやれ」とずっと言われていたんですよ。小さいころから』

同じ練習をしていてもその取り組み方によって大きな差がつきます。
父親からプロの基準を教えてもらっていたことが井上氏の強さの要因になっているようです。

プロになり世界最強へ

プロになってからの井上氏はこれまで以上の強さを発揮します。
2012年に大橋ボクシングジムに入門した井上氏はプロ転向時から勝てる相手と戦うのではなく、強い相手と戦うことにこだわり、ジムとの契約書には「強い選手と戦う。弱い選手とは戦わない。」との条件が付帯されました。

プロデビュー戦でKO勝利を飾り、プロ転向からわずか3ヶ月でOPBF東洋太平洋ライトフライ級10位にランクインし、日本ライトフライ級6位にもランクされました。

2013年8月に日本王座を獲得すると、2013年12月にはOPBF東洋太平洋ライトフライ級王座を獲得し、プロ入り6戦目には当時日本人男子最速となる世界王座獲得に成功しました。

2014年12月にはWBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエスに挑戦します。
ナルバエスはフライ級世界王座を16連続防衛、WBO世界スーパーフライ級王座を11連続防衛中でプロ・アマ通じて20年以上150戦越のキャリアで一度もダウンをきっしたことがなく、唯一プロでの敗戦は1階級上のバンタム級でノニト・ドネアに判定負けしたのみでスーパーフライ級以下では14年間無敗の王者でした。

しかし、井上氏は2回3分1秒でKO勝ちを収め、当時世界最速となる8戦目での飛び級での2階級制覇を達成しました。

試合後には、ナルバエス陣営がグローブに鉛を仕込んでいるのではないかとクレームをつけ、井上氏のグローブを確認しましたがなにもないことがわかるとナルバエス陣営のトレーナーは「グレートなニューチャンプだ!」と一言返したそうです。

2018年5月にはWBA世界バンタム級正規王者のジェイミー・マクドネルと対戦し3階級制覇を目指しました。
結果は1R 1分52秒TKO勝ちという衝撃の内容で勝利をものにし、3階級制覇を達成します。

2019年5月にはIBF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲスと対戦し、IBF王座を獲得、二団体統一王者となります。

そして、2022年6月7日にWBC世界バンタム級王者ノニト・ドネアとの三団体統一戦に挑みました。

ドネアはフィリピン出身のプロボクサーで世界5階級制覇王者です。
アジア人としてはじめて主要4団体(WBA、WBC、IBF、WBO)すべてで世界王者となった人物です。

井上氏はドネアとは2019年11月のWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)決勝以来の再戦でした。
そのときの試合で井上氏はプロ入り後、はじめて右目上部をカットし、右目眼窩底と鼻を骨折するなど苦戦を強いられました。

しかし、そんな宿敵との対戦でも井上氏は2RKOで勝利し、日本人初の三団体統一王者となりました。

ドネアとの試合の2日後、ボクシングを扱う月刊誌『ザ・リング』では全階級を通じた世界最強のボクサーのランキングであるパウンド・フォー・パウンドランキングで井上氏を1位に選出しています。

今後のビジョン

今回紹介した格言にもあるように、井上氏の強さの秘密は練習にあります。
誰よりも練習を積んできたからこそ、自信をもって試合に臨めています。
相手を威嚇したり、自分を大きく見せることはなく、ただただありのままの自分で勝負している姿がとてもカッコいいです。

そして、これだけの強さを持っていても、試合のイメージトレーニングでは常に最悪をイメージし、それに対処できるようにされているとのことで、つけいる隙はまったくないように感じます。

井上氏が目指している四団体統一王者は、達成すればアジア人初、世界でも史上7人しかおらず、バンタム級で達成した選手はいない偉業となります。
その偉業を達成したのちにもなお、「次はスーパーバンタム級に階級をあげて新たなステージでチャレンジをしたい」と上を目指してキャリアを積もうとされていることが分かります。

インタビューのなかでも今後のビジョンとして「ただ強くなりたい」と話すなど強さを探求する貪欲な姿勢に驚かされます。

さいごに:嶋村吉洋氏からの学び

映画プロデューサーでありソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』の主催者でもある嶋村吉洋氏は、ものごとに取り組む前提の話を下記のたとえ話をもちいてよく話されています。

『あるところにレンガを積み上げている3人がいる。それぞれになにをしているかたずねると、ひとり目は「ただただレンガを言われたとおりに積み上げている。」と答え、ふたり目は「家族を養うための仕事をしている。」と答え、さんにん目は「多くのひとに喜んでもらえる教会を建てている。」と答える。同じレンガ積みでもどういう前提で取り組むかによってできるものは全然違う。』

井上氏の強さからどんな目標をもって、どういう前提で日々行動するかがとても重要だということを再認識しました。
わたしも目的、目標を明確にして日々挑戦していきます。

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