今回は、シアトル発祥の『スターバックス』を世界最大のコーヒーチェーンへと導いたハワード・シュルツ氏の格言を紹介していきます。
『成功とは、当然のように与えられるものではなく、自分で生み出さなければならないものだ。』
【出典】ハワード・シュルツ/Forbes JAPAN 公式サイト
一社員としてスターバックスに入社し、のちに会長兼CEOとなりスターバックスの礎を築き上げたハワード・シュルツ氏の格言からの学びを、『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(PHP研究所)の著者であり、ソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』の主催者でもある嶋村吉洋氏からの学びとともに紹介していきます。
ハワード・シュルツの経歴
スターバックスは、1971年にワシントン州のシアトルで開業されました。
シュルツ氏は大学卒業後、ゼロックスに入社。その後スウェーデン資本の家庭用品販売会社の副社長として活躍しました。
そのときにコーヒーメーカーを大量に仕入れたスターバックスを知り、1982年にスターバックスにマーケティング責任者として入社します。
シュルツ氏はエスプレッソを主体としたカフェ事業をスターバックスに提案しましたが、当時コーヒーの焙煎店であったスターバックスでは承認されませんでした。
カフェ事業をあきらめられなかったシュルツ氏は、1985年にスターバックスを退社し、イル・ジョルナーレ社を設立。
エスプレッソを主体としたテイクアウトメニューの店頭販売を開始しました。
これがシアトルの学生やキャリアウーマンの間でまたたく間に流行しました。
時期を同じくして、スターバックスの創業者たちはその商標と店舗を売却し、他の事業に乗り出そうとしていました。
そこで、シュルツ氏は1987年にスターバックスの店舗と商標を買収し、イル・ジョルナーレ社をスターバックスに改称し、スターバックスの名称でチェーン展開をおこないました。
そこから、36年経った2023年には店舗数は世界で38,038店舗を展開しています。
事業の目的
『勘違いしてはいけないことがあります。事業を続けていくうえで目的とするのはお客の財布からお金を取ることではありません。お客との関係を確立させることが大事なんです。』
このことばはシュルツ氏がテレビ東京系列の番組『カンブリア宮殿』に出演した際のことばです。
シュルツ氏はスターバックスの仕事について「我々はコーヒーを売りたくて商売をしてるのではない。人々を喜ばせたいと思い、その手段としてコーヒーを扱っているのだ。」と語ったことがあります。
扱うものは同じでも、どういった目的からくる行動なのかによってその事業はまったく異なるものになることが分かることばです。
成功とは
冒頭のことばは、2011年に世界的な不景気に見舞われ、危機的な状況に陥った際に、1万人の店長に語りかけたことばです。
このことばには続きがあります。
「人間は成功を感じ始め、危機的な状況を抜け出すとリラックスしてしまう傾向がある。スターバックスにゴールはないし、お祝いする人もいない。会社としてまた成功し始めたが、チャレンジは続けなければならない。」
会社を継続させるには、同じことをやり続けるだけではなく、常にチャレンジし、お客様の期待を超える必要があることが学べることばです。
さいごに:嶋村吉洋氏からの学び
映画プロデューサーでありソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』の主催者でもある嶋村吉洋氏も事業をおこなうにあたり、どんな想いからくる事業なのか、行動なのかをとても大事にされています。
また、「現状維持は後退と同じ」という価値観をお持ちで、シュルツ氏と同じ価値観でお話をされています。
分野が違っても、成果を出す方が大事にされていることには共通するところがあることが分かります。