『走る哲学者』元陸上選手、為末大の格言

為末大原理原則

現在、ハンガリーのブタペストで開催されている『世界陸上2023』。
陸上競技では、海外の選手との体格差からか、日本選手のメダリストや入賞者は珍しいですが、今大会は日本選手が入賞する種目もあり、毎日のスポーツニュースでも取り上げられています。

今回は、陸上競技の世界から、過去に2度、世界陸上で銅メダルを獲得したことがある元陸上選手、為末大氏の格言を紹介します。

為末氏は、男子400mハードルの選手として活躍し、2001年と2005年の世界選手権で銅メダルを獲得、さらに2001年に記録した47秒89は、現在でも日本記録兼日本学生記録となっています。
また、陸上競技のトラック種目で2度世界選手権のメダリストとなった日本人は為末氏だけです。
現在、為末氏は、スポーツ評論家や指導者としても活躍し、出版やSNSでの情報発信も積極的に行っています。
以下で、そんな為末氏の成功の原因がわかる格言を紹介します。

陸上に限らず、一番おもしろいのは仮設を立てることだと思っているんです。

世界大会のメダリストにまでなった為末氏だからこそ言えることかも知れませんが、成功までの過程で考え、仮説を立て試行錯誤していくことが大切、と為末氏は述べています。

確かに、陸上に限らず、ビジネスシーンにおいても、仮説を考えて思考・検証をする力、いわゆるPDCAサイクルを回していく力は大切です。
そのことに陸上競技を極める中で気づく為末氏に、同氏の凄さを感じます。

成功者の言葉しか世の中には残らないから『やればできる』が格言になる。

成功者の言葉しか世の中には残らないから『やればできる』が格言になる。夢は叶わないかもしれない。叶える為の努力は無駄に終わるかもしれない。

でも何かに向かっていたその日々を君は確かに輝いて生きていたのではないか。それが報酬だと思わないか。

為末氏自身、学生時代に海外選手の走りを見て、「100mでは金メダルは取れない」と感じたといいます。「自分が世界で勝負できるのはどの種目か?」と考えて、行き当たったのが400mハードルでした。

メダリストになったという点では、為末氏も「やればできる」ことを証明していますが、
なんでもかんでも「やればできる」ということではない、ということも同時に伝えています。

「夢に向かう過程が大切で、その過程は報酬である」という考え方は、初めて聞くと驚いてしまいます。ただ、「結果に向かう過程の人の姿は、非常に活き活きとしている」という感覚には、共感できるものがあります。
成果思考でありつつも、「自分にとっての本当の報酬は何か」を突き詰めてきた為末氏の思考の深さを感じるフレーズです。

さいごに:嶋村吉洋氏からの学び

『うまくいくリーダーだけが知っていること』の著者であり、映画プロデューサーでもある嶋村吉洋氏も、「効果的な努力をすることが大切」だと述べています。

「やればできる」ということだけではなく、目標を達成するためには「効果的な努力をすること」かつ「過程も大切なものとして扱うこと」が、スポーツ選手に限らずビジネスマンにとっても重要であると学びました。

タイトルとURLをコピーしました